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「ごめんな、ちょっと散らかってるけど」 『お邪魔します。……や、全然散らかってませんから』 脱いだ服が無造作に置かれているだけで散らかっていると言うみっ君さん それだったら俺の部屋はゴミ屋敷そのものだ 「飲む?」 『お酒ですか?』 「うん。憂君が飲むんだったら俺も飲むけど……だけど俺飲んだら車乗れなくなるなぁ」 『あ、歩きで帰るから大丈夫ですよ。知れてる距離ですし』 「いやいや歩きだったら結構距離あるじゃん」 『じゃあタクシーで』 「それか泊まってく?」 『え?』 「嘘うそ。酔っ払って変な事したくねーし俺は飲まないから安心してよ」 『…………』 結局2人とも普通の炭酸飲料を飲む事に みっ君さんの言葉にいちいち反応してしまう…… 変に意識し過ぎてしまう 「……あ!やられちまった!」 『みっ君さん弱過ぎですよ』 「うるせぇーな。俺はオタクじゃねーんだよ」 『あははっ』 それからこの間買ったゲームをまた一緒にプレイ 俺はこの時間が一番好きかも 「あれ?携帯鳴ってね?」 『え?あ、本当だ』 コントローラーを置き携帯を手に取ってみると、着信相手は勝哉さんだった 「……勝哉?」 『はい。出てもいいですか?』 「んー……ダメ」 『え?』 「憂君との時間をあいつに邪魔されたくねーし」 『…………』 パッと携帯を取り上げられ、そのまま肩を抱き寄せられた ……来る そう思った時、思った通りキスされた 『…………』 「セーフ?」 『……ですね』 「あー良かった。また突き飛ばされるかと思ったし」 『だからごめんなさいって!』 「あははっ冗談だっての」 そのまま再びぎゅーっと力強く抱き締められた 『………………』 な、何だこの心臓の音は…… みっ君さんの?それとも……俺か? 「この初々しい感じマジでドキドキするな」 『そ、そうなんですかね?』 「憂君が緊張してるから俺まで伝染して来ちゃって……なんか俺すげぇ悪い事してるみてぇ」 『何ですかその悪い事って!』 「ガキん時人の目盗んで悪い事する時って緊張するだろ?そんな感じ」 『一体どんな少年時代を過ごして来たんですか』 「普通普通!」 かなりヤンチャだったに違いない .
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