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「なんだっけ?何号室か忘れちまったぜ!!あー8人ぐれぇ入ってる部屋あるだろ?そこ何処だ?」 『え!?えーっと……11号室ですが……』 「あーはいはい」 するとそのヤンキーはその部屋へと向かって行こうとした 『すいません!1名追加で宜しかったですか?』 「ああ?」 『ご、ごめんなさい』 何故か謝ってしまった いや、本当この人見た目超恐いんだよ 身長もあるから余計に! 「そうそう、俺ビールなー」 『え?』 そのヤンキーはそう言い、そのまま通路を歩いて行ってしまった たまに途中から合流する人は時々いるが…… 取り敢えず言われた通りビールを持って行こう それからいつも通り空いた部屋の掃除をしに行ったりと仕事をしていると11号室から1人出て来た 「トイレどこ〜?」 『フロントの隣にありますよ』 「う”っ……」 こ、これはまさか……!! 口を押さえる様子を見て直ぐに察した 『お客さん!!ちょっと待って下さい!!』 そう言い、ダッシュでフロントに戻りゴミ箱を抱えて俺は再び走った 『だ、大丈夫ですか?』 「…………」 ゴミ箱に吐いた客の背中をさすり声を掛けたが無反応 あ、危なかった…… もう少しでゲロ祭りになる所だった 奇跡のタイミングだな なんて思っていると11号室からまた1人誰かが出て来た 「おいお前大丈夫かよ」 さっきのヤンキー! 「あ?てめぇ何してんだ?」 『すいません、お客さん吐いちゃって……』 「あーだから飲み過ぎんなっつったのに。おら立て!」 「ううっ!」 ヤンキーは吐いた友達を無理矢理立たせた 「おい」 『は、はい!』 「タクシー呼んでくれ。こいつはもうダメだ」 『あ、分かりました。今から呼びますね』 「おー」 俺はゴミ箱の袋をぎゅっと括り、またゴミ箱を抱えてフロントへ戻ってから言われた通りタクシーを一台呼んだ .
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