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食事が済んでからも雑談していてなかなか店から出ない彼等……
俺は1人だし食い終わってるのにいつまでもいる訳にはいかず気付かれないように店を出ようとした
話に夢中だしこっちに気付かないよな
「憂君?」
!
だけど、会計をしてる時にみっ君さんに声を掛けられたんだ
しまった!
レジ近くにはトイレが……
くそっ最悪のタイミングだ
「え、いたの?」
『み、みっ君さんもいたんですか?凄い偶然ですね!』
あくまで偶然を装う
「そ、そうだな。すげぇ偶然でマジびびった」
『あはは』
「えーどの辺に座ってたの?俺はあそこにいたんだけど」
そう言いながら自分がいた場所を指差すみっ君さん
『あ、友達と来てたんですね。俺は向こうです』
そう言って俺は自分がいた場所とは全然違う彼等から離れた場所を指差した
「あ、結構離れたとこにいたんだな。へぇー」
どこか安堵な表情を浮かべたのを俺は見過ごさなかった
こう見えて俺は人の顔色を伺うのが得意なんだ
『あ、じゃあ俺そろそろ行きますね。レジ前で立ち話するのもあれですし』
「ああ、うん。また連絡するな」
そして逃げるように俺は店から出た
その後、家に着く頃みっ君さんから連絡が入っていた事に気が付いた
さっきは会えて嬉しかったと……
今日みっ君さんが休みだと言う事は知っている
だから、今夜会えるかと聞いてみたら今日は先程一緒にいた友達と飲みに行く予定なんだと返信が来た
本当にそうかも知れない
だけどそれは嘘なのかも知れない
セフレ……
はっきりと聞く事が出来ない俺はずっと1人でモヤモヤしていた
この日から俺はみっ君さんに対して不信感を抱くようになってしまったんだ
.
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