8/51

101人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
昼間に若い人達が来る事は特に珍しい事ではないがあんなガラの悪い人達が来るのは珍しい…… ほら、そう言う人達って基本的に夜行性じゃんか だけど注文して来た飲み物は全て普通のソフトドリンク まぁこんな真っ昼間から飲むわけないか…… と思っていたが途中から合流して来た他の2名がアルコールを注文して来た瞬間おかわりが全部酒になった い、飲酒運転しねぇよなこの人達……? 奥の部屋の掃除をしに行く時は必ず11号室の前を通らなければいけないんだけど部屋から音が漏れてて超賑やか この間もそうだったけど本当楽しそうにしてんなー 基本的に俺は友達がかなり少ない 知り合いは多くても友達と呼べるのかどうかは不明…… 仕事上同級生とかよく店に来るんだけどただ喋るだけで一緒に遊んだりはした事がない 遊ぶって言ったら俺には颯太ぐらいしかいないかなぁ…… 「お兄さんお兄さん」 『はい?』 奥の部屋を掃除していたら後ろから声を掛けられた あのヤンキーの友達だ 「このマイクつかねーんだけど」 『充電切れかも知れませんね。交換して来るんで部屋で待っててもらえますか?』 「了解〜」 彼からマイクを受け取り直ぐにフロントまで戻った 『失礼します。あの、マイク……』 「おーサンキュー!」 先程の人がニコニコしながらマイクを取りに来てくれた だけど、彼が掴んだのはマイクじゃなくて何故か俺の手首だった 『え?』 「細っ!女の子じゃん!なぁ、君今何歳?学生?」 『いえいえ学生じゃないです。あの、マイクここに置いておきますね』 部屋の中の音楽がうるさくて早く出たかった 中と外じゃボリュームが違い過ぎて耳が…… 「この間来た時も思ってたんだけど君可愛いよな。名前何て言うの?」 可愛い…… 『あはは、憂です』 まぁまぁ酔ってるな。早く出よう 「俺の事はみっ君って呼んでよ。皆んなそう呼んでるんだ」 『みっ君……みっ君さん?』 「何それすげぇ可愛いー。また今度俺と遊ばねぇ?」 『え?』 「てめぇこんな所でナンパなんかしてんじゃねえこの糞酔っ払いが!!」 「ぐっ!!」 なんと部屋の中にいたあのヤンキーがマイクでみっ君さんの頭を思い切り殴った み、店の物になんて事を……!! じゃなくてマイクなんかでどつかれたら頭割れちまうだろッッ!! なんて事するんだこのヤンキーは!! .
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加