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タオルを肩にかけたまま勝哉さんがいる部屋へと戻ると、勝哉さんは煙草を咥えながら携帯を弄っていた 「えれー長風呂だな」 『はは、まぁ……』 「暇過ぎて一発シコりそーになっちまったよ」 『シコ……』 そう言われ急に顔が熱くなった 気のせいだ。ただのぼせただけだ 「よーし寝るかぁ。まぁお前も適当に寝ろよ」 『え?』 一足先に布団の中へと潜り込んだ勝哉さん 『…………』 続いて俺も…… 「お前っ……髪ぐれぇちゃんと拭けよ!俺の枕を濡らすんじゃねぇ!」 『ご、ごめんなさい!ドライヤーの場所がわからなくて』 「そんなもんねぇ!」 『ええっ!』 ってか勝哉さんだって髪濡れてんじゃん! 「ったく仕方ねー奴だなお前は!」 『うわっ!』 肩に掛けたままだったバスタオルを無理矢理取られ頭を思い切りわしゃわしゃされた は、禿げる!! 「よーしまぁこんなもんだろ」 『はぁっはぁっはぁっ……』 「変な頭」 『勝哉さんがあんな乱暴にするからでしょ!』 「ああ?やって貰っといて文句言うんじゃねぇ!」 勝手にやっといて本当無茶苦茶な人だなこの人は! 「よーし今度こそ寝るぞ」 『わっ!』 首に腕を掛けられそのまま強制的に寝転ばされた 『あの……』 「ああ?」 これは所謂腕枕…… 『硬くて寝にくいです』 「っせーな」 腕枕されたままギュッとされた 『……っ』 やっぱりそのつもりなんだ……! そう思った瞬間自分でもはっきりと分かるぐらい心臓がバクバクした ぎゅっと目を閉じ覚悟を決めた けど…… 聞こえて来たのは勝哉さんの寝息 あれ? 目を開けて再度確認してみると勝哉さんはマジで寝ていた 『…………』 ホッとしたようなちょっとガッカリしたような…… はぁ…… .
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