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待って待って、この体勢ってまた……
「ああ?何だその手ぇ」
『いえ、ちょっと』
無意識に防御
や、だって勝哉さんめっちゃ手早いんだもん
「自意識過剰糞野郎」
『糞野郎って……』
普通にヒデェ
「まぁ自意識過剰っつーのは間違ってねぇな」
『へ!?』
その瞬間またキスされた
それと同時に、押し倒されたんだ
『………………』
「何固まっちゃってんだ?」
『勝哉さんっていつもこうやって挑発するばかりで実際には何もしませんよね』
「そりゃ同意無しはいけねーだろ。こう見えて俺は常識人なんだよ」
『あの、もし俺が今同意したら……』
「そりゃヤルだろな」
『…………』
だけどそんなの……
恥ずかし過ぎる!!!
はい!今から俺とやりましょう!
だなんて言える訳がない
今までみっ君さんとそう言う感じになってたのはみっ君さんがそんな雰囲気を作ってくれてて上手い具合に俺を流してくれてて……
『もしかして勝哉さんって、下手くそですか?』
「あ!?」
!
しまった!
めっちゃ誤解される言い方しちまった!!
そういう流れを作るのが苦手なんですか?って聞こうとしただけなのに俺の馬鹿!
『いやっ!違っ……!』
「クソ童貞野郎が何が下手くそなんだゴラ」
『ひぃっ!』
勝哉さんの顔が鬼の形相に……
こ、殺される
「何にも経験ねーくせに分かった風な事言いやがってこのクソが」
『だから俺の言い方が悪かったです!下手くそって言うのはそうじゃなくて……』
ここで俺はふと違和感を感じた
『ちょっと待って下さい。何も経験がないって一体どう言う事ですか』
「あ?」
『俺、勝哉さんとした事あるんですよね?』
「…………」
勝哉さんは体を起こし俺から離れた後煙草に手を伸ばし火をつけた
「フゥ…………」
『あの……』
恐る恐る声をかけてみたら何故か睨まれた
「いや〜よぉ……言っちまった手前引くに引けなくなっちまってよぉ……」
『何がですか?』
すると勝哉さんは右手の指を3本立てて俺にビシッと突き立てて来たんだ
「おめぇーの脱処女相手はこれだぜ!」
『……は?』
「だからこれだっつってんだろが!!」
指3本……
『は?』
「テメェのケツほぐすんに使った3本だ!」
『じゃあローションは?』
「ケツがぎゅーぎゅー過ぎて使いまくったんだよ」
『あのゴムの箱は?』
「ヤろうとしたのは確かだけどよぉ〜、飲み過ぎて俺の勃ちが悪かってよぉ〜」
『つまりあれは嘘だと?』
「半分マジで半分嘘っつーとこか?同意の元っつーのはマジだぞ!まぁ3本入ったら脱処女じゃね?」
『勝哉さん……』
本当はブチ切れてめちゃくちゃ怒鳴り付けたかった
だけど防衛本能が働き俺の理性がそれを瞬時に阻止した
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