41/46
前へ
/97ページ
次へ
「……あ?何ジロジロ見てやがんだテメー」 『何でもないです』 早速その日の夜勝哉さんに凸られた だっていたんだもん…… バイトから帰ると俺の部屋の前に座り込んで携帯弄ってて…… きっと周り近所には闇金の回収だと思われているであろう 「お前、いっつも同じ事を言わせんじゃねえ!!片付けろ!!」 『ご、ごめんなさい!え、今日はまだ綺麗な方じゃないですか?』 「汚ねえ!」 『すいません!』 俺の汚部屋…… おかしいな、今日はまだマシだと思ってたのに うん、ゴミはちゃんとゴミ箱に捨ててるし色んな物が出しっぱなしになってるだけで…… 「ちっ!俺の方がまだ綺麗好きじゃねーか」 そう言いながら勝哉さんはコンビニの袋に入っていたお手拭きでテーブルの上を拭き始めた 『そうですか?あんま変わらない気も……』 「拭け!!」 『は、はい!』 お手拭きを顔に投げられ俺は慌ててテーブルを拭いた 「あー食った食った。おいちゃんとゴミぐれぇー捨てとけよ」 『はい、それは勿論……』 明日はゴミの日だし 出たばかりのゴミを一つの袋に纏め取り敢えずキッチンへ 『……あれ?今日はビール飲まないんですか?』 「おー」 珍しく勝哉さんが缶コーヒーを飲んでいた どうしたんだろう、調子悪いのかな 「お前にはこれやるよ」 『何ですか?』 渡された物を見てみると…… 『ごめんなさい。俺、牛乳はこの世で1番嫌いな飲み物でして……』 「ああっ!?んだてめぇー人が折角チビなお前の為に選んで買って来てやったのによ〜。だからチビなんだよお前は」 『牛乳は嫌いだけどチーズは好きなんですけどね。あはは』 「笑うな!!」 『す、すいません!』 俺は勝哉さんを怒鳴らせる天才なのかも知れない 仕方がないので冷蔵庫の中にあった炭酸飲料を取りテレビを見て寛いでいる勝哉さんの隣へ…… 「……あ?何でそんなに離れて座るんだ?」 『特に深い意味は……』 「もっとこっち来いよ!」 『うっ!』 腕を引かれ、肌が触れそうな距離まで近付いた瞬間昼間の事を思い出し顔が急に熱くなった 俺から告白…… 無理!! や、本当無理!! 「あ?お前顔赤くねーか?」 『へっ!?』 「どれどれ」 『…………っ』 前髪をかき上げられ額に大きな勝哉さんの手が触れた 『………………あ、あの!』 「おー?」 『えっと……あの………………その……』 言え! 勢いに任せて今言うんだ!! いやいや絶対無理だ!!無理だやめろ!! ……と言う言葉が俺の頭の中で言い争っていた .
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加