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そのまま勝哉さんは携帯を持ち俺んちから出て行ってしまった 負傷した人は勝哉さんと同期の人だったみたいで…… 大丈夫なのかな 暫く経ってから俺は勝哉さんに連絡をした 同期の人は幸いにも命に別状は無かったが足を骨折すると言う重傷を負ったそうだ それから、明日から仕事が忙しくなる そう言われた…… 何が原因で足場が崩れてしまったのかは知らないけど命に別状が無くて本当に良かった 勝哉さんの職業…… 今までよくニュースとかでも見ていた事故が実際に身近で起きてしまうなんて、建築関係の仕事は危険と隣り合わせの仕事なんだと改めて思った 仕事が忙しくなる どうか怪我だけはしないように…… そう願う事しか俺には出来ない 俺達の関係が分からないまま数日が過ぎた 取り敢えず会うのは会ってるんだけど一緒に飯食った後勝哉さんは直ぐに自分ちへと帰ってしまう それかそのまま寝落ちしてるか…… とにかく本当にしんどそうで色々と心配になるんだ 「…………あー……また寝ちまった」 『大丈夫ですか?そのまま俺んちで寝ててもいいですよ』 「明日朝早えんだよ。帰るわ、んじゃーな」 寝落ちから起きた瞬間直ぐに帰ろうとする 『いえっ!今日はこのまま泊まった方が……』 「汚ねぇ!それに作業着がねえ!また明日なチビ助!」 『……っ!』 俺の頭を力強くわしゃわしゃと撫で回し勝哉さんは俺んちから出て行ってしまった 『はぁ……』 『颯太〜!』 「何だよキモいな……」 今日のバイトは久々の夜 平日だからそんなに忙しくは無くて超余裕なんだけど…… 「はいはい惚気ごちそーさん」 『惚気てねーよ!』 「惚気だろが!勝哉さん忙しいけど毎日俺に会いに来てくれてるんだーって」 『誰もそんな言い方してねーし!や、確かに毎日会いに来てはくれるんだけど……』 「惚気じゃねーか」 『別に惚気てるつもりじゃ……惚気になんのか?』 「知らねーよ」 呆れる颯太  「んで、まだ付き合ってねーと?」 『うん。多分』 「じれってーなマジで!!さっさと告れよ!」 『や、そんな雰囲気にはならなくて……勝哉さん直ぐ寝ちゃうし』 「叩き起こせよ!」 『無理!!恐過ぎる!!』 「お前よくそんな相手と付き合いてぇーなって思うよな」 『えへ』 「はぁ……」 ふんっ 呆れたければ呆れるがいい…… .
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