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その後俺は目的の物を購入しコンビニから出た
司さんが俺を見て何か言いたそうな顔をしていたけど俺はそれを無視したんだ
司さんは颯太と付き合ってるはずなのに……
あれは絶対黒だろ
ただの友達って雰囲気でも無かった
この事を颯太に言うべきなのか言わない方がいいのか……
けど言えば間違いなく颯太は傷付く
そんな姿、見たくないな
帰って来てからコンビニで買ったカップ麺を食いながら携帯を弄った
みっ君さんといい司さんといい、どいつもこいつもチャラ過ぎて嫌になる
彼等と仲の良い勝哉さんは…………?
『…………』
勝哉さんは……大丈夫だよな……?
そして昼過ぎに目を覚ました俺は颯太に電話を掛けた
何となく気になって
〈……ん、何か用か?〉
電話に出た颯太の声は寝起きみたいな声だった
『遅よう。俺もさっき起きたばっか』
〈ふ〜ん……どーした?〉
『別に?ただの暇電』
〈何だよ!くだらねー事で俺の睡眠妨げんなよ!〉
『あははっ……』
コンビニで見た事を言おうとしたけどやっぱり言えなくて……
『最近彼氏とどんな感じ?バイト中聞こうと思ってたのに忘れてて』
俺がそう言うと颯太は鼻で笑った
〈ふんっそんな事聞く為に俺の睡眠を妨げたのか?……司とは順調だよ!超仲良し!これで満足か?〉
『……司さんの事好き?』
〈当たり前だろ!電話して来たと思ったらいきなり何訳の分かんねー事聞くんだよ……もういいか?俺まだスゲー眠いんだよ〉
『ああ、うん。ごめん……んじゃあ切るな?』
〈おー〉
通話が終了した後、俺は深い溜息を吐いた
次の日は昼間出勤だった
もう少しで退勤って時、司さんがカラオケ店にやって来た
1人で……
「…………」
『……いらっしゃいませ。1名様ですか?』
「や、今日は客じゃなくて……もう少しで退勤だよね?時間ある?」
颯太は今日休み
司さんが何しに来たのか何となく分かる
『分かりました。店の外で待ってて下さい』
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