紅の鎖

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 首から上に集中する痛覚。だが今度は予想外のパーツに別の脅威が襲いかかる。 「うぐっ」  俺の唇に柔らかい何かが吸い付いた。更に厚い膨らみの間から小さな生き物が顔を出す。生き物は円を描く様に俺の唇をこじ開けると冷たい液体をチョロチョロと流し始めた。  俺は口内に溜まりきった液体を思い切って飲み込む。水だ。  喉が動くのを見計らった様に掴まれた髪と唇は一気に解放された。  『よういちぃ。美味しかったかい?』  猫撫で声でピエロが聞く。 俺はどう答えればいいのか整理できないまま荒い息を吐き続ける。
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