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道標の話、一つ目
「あなたとはきっとこうなる運命だったのね」
女性の肩に腕をまわし、男性は意気揚々と鼻息を荒くした。
「君とこうして隣にいられることを、どんなに待ち望んでいたか。君との未来、僕の夢が一歩ずつ進んでいく。これはほんとうにかけがえのないものだよ」
男性は幸せを噛み締めていた。
「私もよ。あなたといれば、私は何だって出来る。どんなことだって不安はないわ」
「そう言ってくれて嬉しいよ。僕は君のためなら何だって叶えてあげたいんだ。だから、辛いことや悩み事があったら、遠慮なく言って欲しい」
「ええ、そうするわ。あなただけが頼りよ。ずっとあなたについていくわ」
二人は仲睦まじく寄り添い、太陽と月が入れ替わるのも忘れるほど、お互いを確かめ合っていた。
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