仲間とは!?

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「さてと・・・ここまで二人を連れて来たのは良いけど、これからどうしようかしら・・・?」 エリス王国の名を使っているだけ有って大きなロビーの前に佇んだリーエはぅ~ん?と腕を組みながら思案顔を浮かべていると、何をしておりますのリーエ?と首を傾げたマリアがアンナと共に背中の後ろから急かしてくる。 「いえそれが予定よりも随分と遅くなりましたし・・・この後の行動に困っている所です。」 「何を言ってるのよリーエ・・・ここまで用意したんだからクエストの一つくらい受けますわよ!」 そう声を上げるマリアにえぇ・・・とリーエが嫌そうな顔を浮かべると、絶対にですからね?と付け加えるマリアからの無茶振りにリーエは分かりましたって・・・と答えながらハァと溜息をつきだす。 「一応言って置きますがマリアお嬢様・・・クエストを受けるにしてもディスキンス様との約束で危険な物は絶対にダメですからね!」 「そんな事はリーエが黙っていたら分かりませんわ。ねえアンナ?」 急にそんな事を言い出す自分の主人に対しこの人はホントに・・・とリーエが内心呆れてると、急に話を振られたアンナから苦笑い気味の顔でそれは止めて置いた方が宜しいのでは・・・?と常識的な声が返って来るのでリーエはホッとしながらマリアの方を見る。 「アンナ様もああ言ってますよマリアお嬢様?」 「分かりましたわよ・・・所はそう言う事にして置きますわね。」 そう答えながら少し不貞腐れた顔をしたマリアがフフッと微笑んで来るので、いつかはする気なんだな・・・と思いながら不安を感じているリーエに気付いたのか、アンナから取りあえずギルドの登録に行きませんかマリア様?と呼ぶ声が聞こえて来る。 「それもそうですわね・・・確かギルドで登録を行わなければクエストも受けられませんと聞いてますし?」 「その通りですわマリア様。そこで一緒に魔力測定も出来ますので、係りの人に私達のマナの凄さを見せつけてやろうじゃないですか♪」 そう声を上げながらクスっと微笑むアンナに、それは面白そうそうですわね?と答えながらテンション高くギルドのフロントの方へと向かうマリアの背中の見送ったリーエはアンナの隣に立ちながらフォローを有難うございますアンナ様・・・と頭を下げだす。 「いえいえ大した事はしてません事よ。それにしても・・・知れば知るほどマリア様って不思議な方ですわね。あの人嫌いのお爺様が気に入るのも納得ですわ?」 「有難うございますアンナ様・・・ウチのお嬢様の我儘にお付き合い頂き本当に恐縮です。」 アンナの褒めているのか良く分からない言葉にリーエが取り合えずそう答えながら頭を下げると、お礼を言うのはコッチですわ?とアンナからクスクスと笑われてしまう。
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