最後の恋 ~賢斗&蘭&亮~

4/7
前へ
/71ページ
次へ
「おぉ! 百合ちゃーん!」 ベンチから離れ下にかがみ、走って来る百合を抱き留めそのまま抱き上げる。 「大きくなったな、百合ちゃん」 「うん、3さいだよ」 「そっか。何して遊んでたの?」 「おすなで、あそんでた」 「お友達と?」 「うんっ! はじめてあった」 「ふふっ、百合ちゃんは初めて会った子ともうお友達になったの? すごいね」 「ふふっ、うんっ!」 「百合は人見知りしないんです……いいのか、悪いのか…」 「ふっ、友達が出来る事はいい事だよ」 「ふっ、はい」 「ママー!」 千堂さんの腕から、私を呼ぶ百合が手を伸ばす。 立ち上がって、百合に手を伸ばし、千堂さんから百合を受け取る。 千堂さんの腕が私に触れる。 「あ、ごめん……」 「ふっ、いえ……ありがとうございます。じゃ、もうそろそろ帰ります」 「うん、俺も社に戻らないと」 「また、家にも遊びに来て下さいね」 「うん、行かせてもらうよ。じゃあ、百合ちゃん、またね」 「うんっ! またねぇ」 「蘭ちゃん……気をつけて…」 「はい、千堂さんも…」
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

887人が本棚に入れています
本棚に追加