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朝、目が覚めると尋がいる。
この幸せは何て言えば伝わるだろう……
まだ眠っている彼の胸に顔を埋めて、彼に抱きつく。
すると、尋の腕が私をぎゅっと抱き締める。
「ふふっ、おはよ、香」
「おはよ、尋。起きてた?」
「ううん。香が抱きついて来て、起きた」
「そっかぁ……朝食行く?」
「今何時?」
「今、7時だよ」
「朝食って9時までだっけ?」
「うん……」
「じゃ、もうちょっとこのまま抱き合って寝ていたい」
「うん、私も…」
「香……まだ、痛い?」
「ん? 痛みはなくなったよ。でも、何か…まだ、入ってる感じがする…」
「ふっ、そうなの? そっか…まだ、俺を感じてるんだ…」
「な、何それ……」
「ふふっ、香…」
覆い被さり唇を重ね、舌を絡ませキスをする。
「早く…もっと気持ちよくしてあげたい…」
そう言って尋が笑った。
朝食を食べ、帰る用意をしてチェックアウトした後、荷物を近くのロッカーに入れ、温泉巡りをして、お土産を買った。
飛行機の時間を見て空港に行き、帰りの飛行機に乗る。
羽田空港へ到着時間に、パパとママが迎えに来てくれていた。
車で家に帰り、お土産を皆に渡して話をして聞かせた。
その夜、尋は家に泊まり、私の部屋で一緒に眠った。
春から大学生活が始まる。
私も頑張らなくちゃ!
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