847人が本棚に入れています
本棚に追加
/71ページ
記憶の中の香り second ~香&尋~
温泉旅行当日。
朝早くに尋が少しの荷物を持って、家に来た。
パパとママが車で空港まで送ってくれる。
行き先は兵庫県『城崎温泉』
羽田空港から大阪国際空港まで行き乗り継ぎ、コウノトリ但馬空港へ着くとバスで向かう。
城崎の温泉街に到着して、少しブラブラと温泉街を見て回る。
宿泊する旅館は温泉街にあり、その周りにはいくつもの温泉があって、自由に入りに行ける。
『七湯めぐり』
一の湯、御所の湯、まんだら湯、さとの湯、柳湯、地蔵湯、鴻の湯の七湯があり、誰でも自由に入れる。
お土産屋さんもズラリと並び、賑わっている。
一通り見て回り、旅館へ向かった。
旅館のフロントで、尋が名乗る。
「いらっしゃいませ。橘様。お部屋へご案内いたします」
仲居さんに部屋へ案内され、中に入ると部屋の窓から温泉街が一望出来た。
「すごーい。いい景色」
「ふふっ、冬には一面雪景色、夏は花火が打ちあがり綺麗に見えますよ」
仲居さんが微笑んで言った。
「その時期にまた来たいね、尋」
「うん、そうだな。また来よう」
「では、荷物はこちらに。奥様にはフロント横に浴衣をご用意しております。お好きな浴衣をどうぞ。もしご要望でしたら、着付けもさせて頂きますので、ご遠慮なくお申し出下さい。夕食は18時でよろしいですか?」
「はい…」
「では18時、お部屋にご用意させて頂きます。温泉の時間等の案内はそちらに書いてございます。では、何かございましたらフロントまでご連絡下さい。失礼いたします」
仲居さんが部屋を出ていき、さっそく、尋と浴衣を見に向かう。
最初のコメントを投稿しよう!