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やっぱりだめだ…。
私は一生恋愛も結婚も出来ないかもしれない。
駅前で人混みの中、彷徨うように歩いていた。
あぁ、本当にアスタリアに会いたい。
お願い。
会わせて。
そう強く、強く祈った。
その瞬間信号待ちの男の子と目があった。
小学6年生くらいかな。
何故かお互い目があったまま、私の足はその子の方へと進んでいた。
その時突然大きな揺れが。
地震?!大きい…。
街中パニックになっていた。
怖い…。
私も揺れが強いし足がすくんで動けない。
でもさっきの男の子はこっちへ駆け寄ろうとしていた。
彼の頭上には大きな看板が落ちかけていた。
危ない!!
動け…私の足!
沙羅は間一髪その男の子に覆いかぶさった。
代わりに看板は沙羅の上に直撃した。
痛みはないが体は動かないし、意識もだんだん遠のいている気がする。
地震はおさまったのかな?
男の子は無事かな?
私を追いかけて来ていたのか、千鶴と真凜の声が遠くに聞こえた。
「沙羅ーー!!」
そして意識は完全になくなった。
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