運命は動き出す

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リーリエ・アンジェ16歳。 公爵令嬢だけど、両親は1年前に事故で亡くなったらしい。 でも莫大な遺産を相続していて、今も令嬢として何不自由なく暮らしていけるそうだ。 今はお爺さん執事のアドさん、恰幅の良いコックのヨームさん、メイド長の婆やターニャ。 他数人の使用人達とこの屋敷に住んでいるらしい。 それにしてもこの国の言葉は通じるし、文字の読み書きも理解出来るなんて不思議。まるで私の脳に翻訳機が付いてるみたい。 リーリエの外見は、肩より下まで伸びた赤茶色のふわふわウエーブの髪。 少しツリ目で薄紫の瞳。 胸はあるのに細い腰。 ヒラヒラのレースにリボンたくさんの豪華なドレス。 かわいいというより美人系。 見た目も白石沙羅とは別人になっていた。 そして私はある名を聞いて全てを知ることになる。 「ここはシルビア王国。お嬢様の婚約者様はこの国の第一王子、アスタリア殿下です」 アスタリア!? そういえばゲームのアスタリア様には悪役令嬢の婚約者がいたような…。 もしかしてここはあの『バイオレット・ガーデン』の世界!?
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