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ぐあんぐあん。なんだか、体が浮いているような、変な心地がする。
「ばあちゃん! 来週、高志おじさんが『いのちのたび博物館』に連れて行ってくれるって! 新幹線でビューンて行くんだって! しかもその後、『スペースワールド』にも行くんだ! すっげえよ! 俺、楽しみすぎて叫びながら家の周り走れそう!」
「よかったねぇ倫斗。お金、忘れずに藤野さんにちゃんと渡すんだよ。迷惑もかけないように」
「わかってるって! 俺もう小学四年生だよ! 高学年だよ! 大丈夫って!」
ああ、これは夢だ。それも、小学生の時の記憶がそのまま現れている。
目を輝かせ、意気揚々としゃべる俺……浦島倫斗に対して、ばあちゃんはなだめるように落ち着いていた。
「俺、でっかい恐竜とか化石とか見るの楽しみ!! あと、ジェットコースターに乗るのも! ああ、早く来週にならないかなぁ」
「本当によかったねぇ。ちゃんといい子にしてるんだよ」
「うん!!」
満面の笑みで、元気よく返事をしていた。
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