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どわーー。
気が付かなかった。
ある程度ざわめきのある教室で、小声を以て交わされていた俺たちの会話は、
なんと、すぐ傍に来ていた本人の耳に入っていた。
最悪だ。
「今、呼ばなかった?」
「間違い。聞き間違い」
クッソー、もうちょっと事前の心の準備があればもうちょい恰好の付く返しが思い付くのに。
右手をパタパタ振って顔をそちらに向けられない俺を、直哉が気味の悪そうな表情を作って見ている。
視界の端に、白い体が。
体じゃない、ブラウスだろ。ブラウスだって。肌の色じゃない。
あ。
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