【季秋(20歳)の告白】※

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【季秋(20歳)の告白】※

 聖海女子大の和葉とは、大学のインカレの歓迎コンパで知り合った。俺は2年生で、彼女は1年生だった。スタイルが良く、清楚なお嬢さんというのが第一印象だった。俺にとっては高嶺(たかね)の花で、相手にされる訳がないと思っていた。ところが、二次会の席で隣になり、お互いの事をざっくばらんに語り合い、恋愛経験はあるのかとか、今は彼女がいるのかとか、踏み入った所を訊いてきた。もしかしたら俺に気があるのかと思い、アドレスを交換し合って二人で会う約束をした。  最初は映画を観て食事をしてという御座なりのデートで、今度はこっちから和葉の事をいろいろと聞いた。父親は輸入雑貨を扱う有名な店の社長で、家は広尾にあって中高とも聖海女子大付属だと聞いた。恋愛については、中学の時に家庭教師が好きになり、キスもした事があると隠しもせずに話してくれた。何も知らない初心な女の子だと勝手に思っていたが、少し男を小馬鹿にするような所もあり、異性に関しては進んでいると思った。  3回目のデートはクラブに行ったが、その帰り道にキスをした。そして、キスの合間に、初体験はいつだったかとか、経験人数は何人だとか悪びれもせずに訊いてきた。俺もお返しにと思い、彼女の高校時代の恋愛について質問したが、軽く流されてしまった。会話の雰囲気や内容からして、男性経験が豊富に思えたが、あえて突っ込まなかった。  俺の初体験は高3の時に付き合っていた同級生で、彼女は初めてではなかった。訊くと、1年生の時の先輩と済ましたとの事だった。二人目は大学に入学してから、サークルで知り合った胸の大きいぽっちゃりとした女子で、経験豊富な彼女からセックスの喜びを学んだ。和葉がセックスの相手になったとしたら、風俗嬢も入れて彼これ6人目になる。  3か月が経過して大学は早い夏休みに入り、4回目のデートの日だった。 「季秋(としあき)さんの一人暮らしの部屋に行ってみたい!」とこちらが誘った訳でもなく、彼女が言い出した。俺は驚きというよりも、彼女の好奇心に感謝して舞い上がりたい気分だった。気が変わらない内にと、コンビニで必要な物(例えばコンドーム)を買物してワンルームのマンションに案内した。  キスは前回のデートの帰りに済ましており、あまりにも早い展開に胸が躍った。彼女にキスをしながら抱き合ってベッドに横たえ、ゆったりと着こなしているワンピースを脱がせた。彼女は抱かれるつもりで来たようで、上下そろいの花柄の刺繍(ししゅう)の付いた下着を身に着けていた。おそらくCカップであろうおっぱいは、ブラの中に閉じ込められて苦しそうだった。ショーツから透けて見える若草は薄く、ヴィーナスの丘は必要に盛り上がっていた。  下着を脱がせると透けるような肌をしており、青い静脈が所々に走っていた。全裸の彼女の体を首筋から足先まで、背中から小振りのお尻まで、じっくりと時間を掛けて愛撫した。彼女は時々声にならない声を発して、俺の手と指、口と舌の動きに身を任せていた。ただヴァギナに指を入れようとすると、腰をひねって逃げようとしていた。いよいよインしようとゴムを着けて臨むと、彼女は苦しそうな顔で必死に我慢しているようだった。 「痛いの?初めてなの?」と訊くと、 「いいの!途中で止めないで!」と彼女は首を振って答えた。それならばと、入口付近でためらっていたペニスを温かい愛液の中に押し込んだ。彼女が歯を食いしばっている様子を感じたが、俺は俺のオーガズムを目指して容赦なく腰を動かした。彼女は仰向けになったまま、喜びを表す訳でもなく、感じる素振りをするでもなく、行為が済むのを耐える様にしていた。  彼女の体を堪能(たんのう)して後始末をしていると、ティッシュとシーツに薄赤い染みが付いていた。やっぱりと思って、 「和葉ちゃんは、バージンだった?驚いたな!」と聞いた。 自分から誘うようにして来た彼女が、まさか初めてだったとは驚きだった。と同時に、責任のようなものも感じていた。 「いいの!気にしないで!早く処女を捨てたかったから、季秋さんを利用しちゃった。怒らないでね!できれば、もっといろんな事を教えてね!」  彼女はそう言った後で、家の確執や会った事もない許嫁(いいなずけ)がいる事などを話していた。彼女の処女を頂戴してラッキーだったが、好きとか愛してるとかの言葉を交わす事もない打算的な関係が気になった。それから三度、セフレとして愛のないセックスをした。男性器の扱い方、オーガズムに導くための方法、女性の抱かれる時の心構えなどを教えた。彼女は優秀な教え子で、男を喜ばせるテクニックを習得すると同時に、自分自身の快感を高める方法も体で覚えていった。俺好みの女に仕立てて手放すのは惜しい気がしたが、打算的な二人の関係は自然と終わった。
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