心配1

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心配1

鈴木は間宮の体を跨ぐとその上にゆっくり腰を下ろした。熱い狭い肉が再び絡みつき、思わず間宮は「うう……」と目を閉じる。 そして激しく腰を振っている鈴木を見上げると相変わらずトロンと目が蕩け喘いでいる。 あんだけ恥ずかしがり屋の鈴木をこんなふうにしてしまう康太の持っていた薬……。 「どんだけ強い薬なんだ……」 矢野がこんな正気でない鈴木にあんな事やこんな事をしていたのだと思うと怒りが湧く。 しかも康太が持っていたシートの数からして"これからもこんなふうに自分の知らないところで鈴木に薬を盛り続け体の関係を強要するつもりだったんだ"と思うとやりきれなかった。 【早く元の鈴木さんに戻って下さい】 間宮は鈴木の腰を掴むとその体を激しく揺すった。 何度も体位を変えては抱き合い、やっと薬が抜けたのか鈴木は間宮の腕の中でグッタリと目を瞑っている。 その顔を見ていると愛おしくなり、ギュッとその体を抱きしめた。 「鈴木さん?そんなに恥ずかしがらないで。……ね?」 意識を取り戻した鈴木は矢野に薬を盛られたとは言え、間宮の前で自分の起こした痴態を思い出し、部屋の隅で掛け布団を頭から被って汚した畳を固く絞った濡れタオルで拭いている間宮を背に体育座りをしていた。 間宮はフゥと溜息をつくと鈴木の傍まで四つん這いで来るとその背中を後ろ抱きにした。 「鈴木さん?」 掛け布団を捲ると耳まで赤くして膝に顔を埋めている。 【可愛い……】 間宮は後ろから鈴木の首筋にチュッとするとビクッとし、ゆっくりこちらを振り返った。 「薬のせいですから」 「……うん」 「それよりも……あの康太が持って行ったDVDに一体何が入ってるんですか?」 「そ、そうだ。DVD!」 鈴木は掛け布団から飛び出し、ミニテーブルに置かれているガラケーで康太に電話をしている。 【鈴木さん、真っ裸だけど……】 「まぁいっか」 慌てて康太と話している鈴木を見て間宮はフフッと笑った。 しかし今回はたまたま康太に鈴木さんの悩みの事を相談しようとLINEで呼び出していて、鈴木さんの部屋から聞こえた矢野の怒鳴り声で気付いてこうして矢野の奴を撃退出来たけど……。 アイツが同じアパートに居る限り、この先また鈴木さんに悪さをしない保証はないわけで……。 【矢野の奴には鈴木さんの"魅力"が分かっている?】 いつそんな気になったんだ? そしてDVD。それには何が入ってるんだろう……。 それで鈴木さんを脅していたなら前々からの知り合い? しかもあんなものを使ってまで鈴木さんに乱暴をしようとしてたくらいだ。
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