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狙いは何だ
ロキの提案で、レオナルドに会いに行くことになった。
レナを連れて行くかについては意見が割れたが、置いていくのは心配だ。
レナ自身が何かあれば呪術を使うと強い意志を示したので、4人で向かうことに決まる。
「あの間諜だったら、ここが見つかるのも時間の問題だと思うけど……、向こうからわざわざコンタクトを取って来たってことは暗殺の線は薄いんじゃないかって考えたんだ。その上で、屋内や戦う場所が狭いとレオナルドみたいなタイプの方が有利だから」
ロキの意見にシンも賛成した。
「団長が能力を使えるような、なるべく開けたところで対峙したいですけどね」
そんなやり取りの末、レオナルドが現れたという街に向かって馬を走らせている。
「団長の能力は、どの位戻ってますか?」
「感覚的には、以前の半分は戻っている」
「戦力は大幅減か……」
シンとロキはカイが万全でない状況を悔やむ。
レナはレオナルドが訪ねてきた時のことを思い出した。
「レオナルドは、術の発動を抑える宝石を持っていたわ。私を暗殺しに来た時」
「最悪だな。俺の能力は使えないかもしれない」
レナが矢に撃たれた時、呪術の発動を抑える宝石を持っていた兵士がいたせいでカイの術は発動しなかったのだ。
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