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恋だから、なんでしょう。
あたしの知ってる恋は、たったひとりに焦がれること。ほかのだれも目に入らなくなることだ。
でも、はるやはそうじゃないの。
そうじゃないなら、あたしにとってはなんの箱に入れればいいの。
「あ……はるや、きもちい……」
あたしのあちこちを、はるやの器用な指と唇がすべっていく。
目前の快楽に溺れて、大事なことを訊けない自分の愚かさは知っていた。
だけどはるやの「ずっとこのままいっしょにおりたい」という言葉が刺さって抜けない。
好きな人を信じたいと思うのは、当たり前のことだもの。
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