40人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
ここでお別れ…。
それはとても嫌だった。
だけどどうしようもないことも分かる。
「あのっ…!」
「うん?」
「また…会えますか?」
なんとか出たのはその一言で。
でも彼女は、笑顔で。
「当たり前じゃん!!また悲しいことがあった時は笑顔にしてあげる。」
私にそう言ってくれた。
「またね!!」
彼女は友達と体育館から逃げ出す。
それを先生が追う。
その光景はいかにも問題児と先生……。
「阿島…紫乃さん。」
だけど私の中ではもうそれだけには見えなかった。
彼女は確かに問題児だと思う。
でも…それだけじゃない。
あの人の行動には優しさがあるんだ。
「いたいた!白鷺さん!」
「ぁ…。」
ミスコンのことで私を探していたクラスメイト。
「災難だったね…あの阿島紫乃をはじめとした不良たちに捕まってたんでしょ?」
「えっと…。」
「もう大丈夫だからね!」
最初のコメントを投稿しよう!