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ガラッ。
「あれぇ、珍しいなぁ。ここ普段閉まってるのに。」
そんな時、声と共に私が隠れてる教室の扉が開いた。
「ぁ…。」
カーテンも閉めきって、電気もつけていない状況だからか、扉が開かれたことで光が差した。
「うん?」
教室のどこかに隠れていたわけでもなく、ただ椅子に体育座りをしていた私。
扉を開けた張本人が気付かないわけがなく。
「ヒッ…。」
目が合った。
この人は……。
「ふむ…先客がいたか。ここを開けたのは君かな?」
驚きと恐怖で声をまともに出すことが出来ず、首を横に振るしか出来なかった。人間、あまりの恐怖に何も出来なくなると聞いたことがあるけど、このことかと実感する。
「ってことは開けたのはセンセ達か。」
「えっと…扉……。」
とりあえず閉めてほしい。
最後まで言えなかったけど、どうやら伝わったようで閉めてくれた。
………でもなんでこの人は中に入ってから閉めたのだろう。
「同じ学年カラー…ってことは一年生だ!初めまして!私のこと知ってたり?」
いくらカーテンを閉めきっていても、日中だから姿はわりとはっきりと見える。
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