お姫様になった日

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なんで初対面の私に聞くのかな。 「分かんない…。」 「うーん、なんでもいいから気付いたこととかないかな?」 そんなこと言われても…。 でも答えないと…気分悪くしちゃうかもしれないし…。 「作ってもどうせ……バレると…思います。」 「うん?」 「それに…普段からここ…鍵掛かって入れません…し。」 パニックになりながらも私の口から出たのは…。 そんなことだった。 パニックになって気のきいたことが言えず…それどころか本心で思ってることを声に出してしまった。 そのことに気付いた時には相手に伝わってしまった後で。 私は、俯くことしか出来なかった。 相手はあの阿島紫乃とはいえ、こんな言い方はひどい。 私は、いったい何を……、 「そっかぁ!それもそうだよね!」 だけど私が落ち込んでいるのと反対に、阿島さんは何か閃いたようで。 「ぇ…?」 「君の言うとおりだ!確かに今ここを色々してもいざサボる時には鍵掛かってて入れないよね!仮に空いてても誰か入ってきちゃうかもしれないし!」 「えぇっと…。」 「つまり私がまずすべきことは合鍵を作るか、鍵自体変えることだ!」 違います。 やること悪化してます。 そう言いたいけれど。 「ありがとう!いいこと聞いた!」 言えなかった。 とても明るい笑顔。 私にはとても眩しいものだった。
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