プロローグ

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僕も半妖として入学希望しておいてなんだけど、身体中に100個ある目が82個飛び出るかと思った。応募人数60人のなか受験者は2400人以上、倍率は40.2というとんでも具合にお母さんもお父さんも言葉を失った。 本当に大丈夫か、やはり人間と偽って普通高校に通うのが良いのではとお母さんが全身100個の目玉全部に涙を流して心配してくれた。お父さんも全身びしょ濡れになったお母さんを心配しながら、本当に行けるのかと何度も聞かれた。 それでも僕は向かった、僕は今時の妖怪では珍しい「ステータス」を生まれつき持っている。そしてこのステータスは妖怪科とは言え人間の高校入試においては他の妖怪より抜きん出ているものだ。 「おいあいつ!」 「すごい、半妖なんて初めて見た……」 そう、それは僕が半妖であることだ。
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