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「え!?人間っていつの時代も小せえんだな〜」
「うん。お前がデカすぎ」
奥の階段に座って次の指令を待っていると、大きな声が驚いていた。正しくは多いな声の持ち主がだけど。そこにいたのは山男。僕のことを珍しいと言っていたあの山男だ。人間に化けているつもりなんだろうけど、身体が大きすぎる。あんな大男人間じゃあ見ない。いるかも知れないけれど、僕は見たことがない。
「高校生の人間で193㎝は珍しいかもな」
「うーむ、185㎝まで縮めるもんか……?」
後で185でも大きい方と言われて山男は驚愕していた。その後大きい体に似合わないトボトボとした足取りで此方に来た。僕を見ると、隣失礼と階段近くの床にあぐらで座った。
なんだ、全然礼儀正しい山男じゃないか。元々山男は人間とも仲がいい妖怪だから、きっと半妖の僕にも優しくしてくれる……はずだと思う。
「半妖、点数はどうだった?」
「道芽木真裏です。9点でしたよ、左手だけ変化ができないので……多分その分を引かれました」
「そうか、真裏か。俺は山場詩天獄(やまばしくうご)、よろしくな。因みに俺は6点だ、身長はともかく顔や肌とかは人間に見えるからって温情な点数付けてくれたぜ」
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