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不器用な照れ隠しは、葉純に向けられたもので少しばかり嬉しくなる。
「あ、お父さん、明日タピオカでも飲みに行く?飲んだことないでしょ。」
「やっぱり、葉純は変わってないなぁ。昔のままだ。」
唐突に言われて思わず葉純は照れる。
「そんなことないでしょ。高校生の時ならこんなこと言ってないよ。だいぶ変わったよ!」
「お父さんから見たら、ずっと変わってないよ。ほら、今、ピナコラーダ飲んでるのだって葉純らしいし…
変わったのは、むしろお父さんの葉純への見方だよ。」
「私への見方ってどういうこと?」
「葉純が中高の時、お父さん実は結構悩んでたんだよ。きっとその時期が葉純をそうしてるのは分かってたけど。
だから、今までみたいに自分の娘として見るだけじゃなくて、一人の人間、一人の大人の女性として見ることにしたんだ。だから、あの時少し距離感を離したりしたし…」
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