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私は、生まれつきの病気で産まれてきた。 小さい頃は、ずっと入退院の繰り返し。 小さい頃の思い出と言われても、思い出す思い出もない。 学校にも通っていただろうけれど、授業を受けた記憶もない程、全ての記憶がない。幼少期の自分を守る防衛本能だろうか……? この病気は一生かかえていかないといけない。 心臓に爆弾をかかえて……この心臓が力尽きる時、私の生命も尽きる……私の相棒。 成人してからも、入院した事があった。 子供の頃とは違い、大人で体験する手術となるととてもきつい…… 夜が訪れる度、暗闇と共にそれは襲ってくる。 私は、ここで終わってしまうのだろうか? 毎晩、大きな不安に駆られて涙が自然と出てきてしまう…… 手術の同意書での説明がより一層、恐怖心を大きくさせる。 子供の頃は、お母さんに心配かけたくないからずっと笑っていた。 無理に笑う事は、気づかぬうちに、心を蝕んでいく…… 子供の頃は、自然に作れていた笑顔も、大人になると上手く出来なくて、不安な気持ちは大人になってからの方が大きく苦しいものだった…… 母親だから私の心の変化に凄く敏感で感じとってしまったのだと思う。 「健康な身体で産んであげられなくてごめんね……」 お母さんが、泣きながら私に言ってくるから…… 私はこれまで一度も、何で健康な身体じゃないんだろうとか思った事はなかったけど、どうしていいか何も言えなかった…… だから、本当は…… 私の気持ちは…… 『綺麗事と思われるかもしれないけれど、この身体が不自由で嫌だとか思った事、一度もなかったよ。今、生きていられるから言えるのかもしれないけれど、私は、普通の人には出来ない経験を出来た!と思ってるよ。 だから、本当に今までいっぱいの愛情をありがとう。 お父さん、お母さん、いっぱいの愛情と幸せに育ててくれてありがとう。』 私が一番言いたかった言葉。
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