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「なるほど。でも僕が言ったのはそういう意味じゃなく、子供みたいに抱かれてるだけでいいのかって意味なんだけど」  顔上げると 「きみがそうしていたいならいいけれど」 笑って俺の髪を撫でる。 「……あんた、ホント性格悪いな」 「うん?」 「だって、飯片付けないまんまとか、あんた嫌いだろうと思って。……軽く充電だけで我慢しとこうと思ってたのに」 「そうか。匠海はいい子だね」 「バカにしてるだろ」  むっとする俺の額に、奏人さんはキスをする。  拗ねた顔をしていたいのに、甘くてむず痒い感覚に流されそうになる。 「……手出したきゃ、勝手に出せばいいじゃねーか」 「そうもいかないよ。僕の方が大人なんだし、強引なことはしたくない」 「あんだけふてくされといて、今さら?」  マイペースでプライド高い恋人は勝手に頬に唇にキスを落としてくる。  床に押し倒されそうになって 「ここじゃ嫌だ」 せめてもの抵抗で口尖らせると、そこは無理矢理ってことはなく、ちゃんとベッドに連れてってくれる。  ふかふかの布団に埋もれて、この人の体温と匂いに包まれるのは心地がいいけれど、ちょっと待てよと頭の隅で思う。 「なぁ、そういえば俺まだ一度も好きとか言われてなくね?」  一瞬、間があって 「そうかもしれないけど、何か問題あるかい?」 平然と奏人さんは返す。
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