六.

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六.

御無沙汰(ごぶさた)しております。 新作拝読させて頂きました。 相変わらずの御見事な作品に触れさせて頂き有難(ありがと)御座(ござ)います。 ですが、なのですが。 公募の件も御座いまして、大変差し出がましく存じながらも申し上げさせて頂きます。 鳴神纏(ナルカミマトイ)様の作品は何時(いつ)(いず)れも秀逸な発想と技術で(つづ)られておりまして、このサイトで(むつ)み合う中で幾つも拝読させて頂いておりますが、(わたくし)には未だに鳴神纏(ナルカミマトイ)という貴方様御自身の姿が見えないのです。 鳴神纏(ナルカミマトイ)様は、最近感動なされた事は御座いますか? 小説とは天誅KO様が(おっしゃ)られるような文字や時間を換金するものでは無く、そこに宿る感動を価値とするものでは無いでしょうか。 貴方様の感動は、何処(どこ)に御座いましょうか。 そもそもの、鳴神纏(ナルカミマトイ)様が(つづ)りたい、読み手様に伝えたい感動は、何でしょうか。 読み手様は秀逸に(つづ)り上げられただけの文字列では感動するに致らぬと存じます。 鳴神纏(ナルカミマトイ)様の知識、経験、思考、人格、願望、想像力、つまりは鳴神纏(ナルカミマトイ)様の全てが込められた、鳴神纏(ナルカミマトイ)様にしか書けない鳴神纏(ナルカミマトイ)様だけの物語、鳴神纏(ナルカミマトイ)様というその人間を感じてこそ、読み手様の魂が震える『小説』足り得るのでは無いでしょうか』
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