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オレは今、母ちゃんが生まれ育ったこの大都会に住んでいる。
あれから母ちゃんの両親であるおじさんとおばさんとは、2ヶ月に一度ほど会うようになった。
ずっと車で父ちゃんに連れて行ってもらっていたが、免許を取得してからは自分で運転して一人で行くようになった。
母ちゃんがいなくなってからの時間の穴を埋めるかのように、オレは母ちゃんの実家へ通い、おじさんとおばさんと食事をしたりしてコミュニケーションを取っていた。
二人にとってオレはたった一人の孫だから、それはそれはよく可愛がってくれていた。
オレは高校を卒業してからも就職はせず、父ちゃんの仕事を手伝ったりして何かと自由にやっていた。
彼女はたまに出来たりしていたけど、すぐに別れたりしてあまり続かなくて、30歳になっても独身のままだった。
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