暗闇から始まる…

6/8
前へ
/8ページ
次へ
「鈴木―――」 同期の鈴木雄也だ。 同時期に本社に移動になり、みかげは勝手にライバル視している。 またそういうヤツに限って、憎たらしい程のイケメンだ。 「前に埃、付いてる。あと独り言多いんだな」 「うるさい!」 真っ赤になるみかげと対照的に、鈴木は口角を上げた。 「昼休みに書庫で調べものとは、熱心だな」 「え?もう昼休み?」 みかげは手首に着けた黒いスマートウォッチに目をやる。 (ん?) と同時に、しっかりと握っている書籍のタイトルが目に入った。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加