暗闇に光るメロンパン

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 コンビニはハルコの家から20分ほどの、海の近くにあった。  ハルコは、コンビニに着くと、店の脇に自転車を止め、店の前のベンチに静かに腰をかけた。ハルコはショートパンツのポケットからスマホを取り出した。トモキからは何の連絡もなかった。  ベンチでぼんやりしながら、ハルコはトモキとの日々を思い出していた。    トモキは同じ会社の違う部署で働いていた。ハルコの先輩を通じて知り合い、程なくして付き合うことになった。お互い仕事が忙しくてあまり会うことができなかったが、たまに会える日は、トモキが喜びそうなファッションを選び、好きだと言っていたサッカーの観戦の前にはルールや選手を事前に勉強したりしていた。 「会えなかったり電話ができない日にも毎日必ずメッセージ送ってね。俺も必ず送るね」とトモキに言われ、毎日必ず連絡するようにしていた。  しかし、いつしかトモキから連絡がこなくなった。 「連絡どうしてくれないの?」とトモキに聞いて、「私寂しいよ」と1回は泣いてしまったけれど、それが窮屈だと今日言われてしまった。トモキがして欲しいことを一生懸命やった結果、こんな結末を迎えてしまった。訳が分からなかった。    ハルコは大きなため息をついて、ベンチに座ったまま膝の上に置いたスマホをじっと見つめていた。スマホは申し訳なさそうに静かにハルコを見上げていた。
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