色の無い街で

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色の無い街で

いつからか色を消して歩くようになった この街に来てから モノトーンが大好きなシックなファッションの県民性 それが僕のルーツの街さ 街のせいじゃない あれだけ華やかな色が好きだった僕は 社会で目立たないよう生きるようになった おしゃべりが好きなのに微笑んでるだけの事が増えた そしたらよく分からない不思議な人と言われた また浮いた 何をやっても受け入れられない 社会で生きてくために 色を消した街で 馬鹿みたいに会社が金をかけて無駄に増やした カラフルな名刺だけ人に渡して どの色が好きですか? なんて にこにこ笑ってさ 熱い想いなんて無いように おっとりした自分だけ見せるようにしてさ 色を消して今日もこのモノトーンの街を生きる
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