無限の二人 ~不思議な世界~

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『ついたよ』 『なんでメッセージなの? 入ってきなよ』 『家の中がどうなってるかどうか 分からないから』 『どういう意味?』 『部屋のなか大体写真取れたら カーテン開けて外見てみて』 『なにこれ? ここどこ?』 『分からないけど 私たちの町だよ一応』 『見たこと無いんだけど』 『同じなんだけどちょっとずつ変わってる 別の世界に見えるし 時代も変わってないように見えるけど』 『パラレルワールドってやつ?』 『それとも違う気がする』 『人が変わってるってことはなかった なにより私は私だけだった』 『じゃあなんだ 元々こんな世界だったのか?』 『それだけはいやだ』 『いやだって どういうこと?』 『家出たら私の家 無くなってた』 『、、、まじか そういうことか』 『私も朝起きたときは同じだったよ 窓の外見て家飛び出して 戻ろうとしたらもう無かった 知ってる人たちに話を聞いても 私の事を知らなかったから』 『しほさんがこっちにくるのも いけないかもしれない ってことか』 『ドアを開けた途端に 世界が変わり始めると思う』 『じゃあ電話にしよう』 『なんで?』 『ずっと繋がってたら 忘れないと思うから』 『ダメだよ きっかけが分からないんだから』 『大丈夫だと思う』 『なんで?』 『だって家が見えてるなら少なくとも 消えることはないと思う』 『でも忘れちゃうかも』 『じゃあ 入ってきたら? ドア開けてないから まだ前の世界のままだよ』 『開けた瞬間からきっと 変わり始めるよ』 『その時はその時 それでもいいよ 変わってしまうなら仕方がない でも変わってなかったら 家の中で会えるよ 僕がまだ家のなかにいるのに 変わるとは思えないな もしそうなら しほさんが消えてないとおかしいもん』 『ちょっと 怖いこといわないでよ 私消えちゃうの?』 『消えないから大丈夫 そして僕も 忘れないから大丈夫 入ってきなよ 先に入ってもらわないと 僕も部屋から出れないよ』 『じゃあ入るから 忘れないでね?』
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