Capitolo 13

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画面は、無機質な壁紙だった。 そこにはメールと写真リストが存在している。 要らないものは、ほとんど消したようなシンプルな画面だった。 「写真があるな。中には何が入ってる?」 湯島に言われてタップする美砂。 中には一枚の写真と……動画? 咄嗟に動画をタップする。 その間、味わったことの無い緊張が湯島との間に流れるのがわかった。 ―――最初に映ったのは、一人の横向きの女性……全身……スーツ姿。遠目だな。 「あ、……これ晶さんかも……」 髪の毛の長さとスレンダーな雰囲気。 きっと彼女だ。 美砂は直感でそう思った。 「そうなのか?……見えづらいな」 湯島が眉根を寄せる。 これはいったい何を撮ったの? 美砂は顔を近づける。 その女性は何かの前に立っていた。 倉庫? 建物? 横から少し形が見えるけれどハッキリしない。白っぽい色のなにか。 すると、突然ぐっとズームされた。少し角度が変わる。荒い画像になったけれど、おかげでようやくそれが何かわかった。 駅前で見かける大型のキャリーバッグが入りそうなロッカーだ。彼女はその一つを開いて、紙袋らしきものをいくつか出して、中身を確認するような仕草をした。 そこで動画は途切れていた。 「これなに……?」 「……おそらく、証拠だろ」 湯島は手を伸ばしてタップし、写真に切替える。 するとレシートらしきものが一枚映っていた。 「これは……」 ――東線無人ロッカー 4番区域 [取り扱い内容] 領収及び ロッカーNoと暗証番号 このレシートは大切に保管してください 取り出し時に暗証番号が必要になります ボックス 0184 11月5日 15:08 料金 12000円 領収いたしました 暗証番号 08279071――― 短いものに印刷されているそれ。 これは……。 「きっと……金の隠し場所だ」 湯島が自信ありげに言ったのだった。 「おかね……」 「メールにはなんてある?」 素早く湯島がまたタップする。 そこには一通だけのメール。 受信もゴミ箱の中も空っぽだけど、未送信のところに一通。 ―――晶の監視を乗り越えるためにこれを託します 大きな罪によって、誰の人生も破壊されてはならない 君の幸せを願ってます――― 「これ……」 「美砂、この意味がわかるか?」
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