Capitolo 13

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とはいえ、時計を見るとすでに会話をし始めてから1時間半は経っている。自分が熱心に話しすぎていたのかもしれない……。 美砂は警察署を後にして、深く息をついた。 もうあとは警察に任せるしかないんだ―― ◇◇◇◇ ―――「ただいま」 「おかえり、美砂」 今日は湯島が半休をとって待ってくれていた。「会社行ってよ」「美砂が心配だから待ってる」を朝から何度も繰り返してやっと出られたのだ。 本当は、湯島に仕事をしてほしい。自分は足枷にはなりたくないから……そう思うのに。 「どうだった?」 「うん、全部喋ってきた。相手はなんて思ってるのか分かんないけど、少しでも捜査が前に進むといいな」 「そっか……。よく頑張ったな。コーヒー飲むか?」 美砂は素直に頷いた。 リビングにあがって上着を脱ぐ。 「ねえ、捜査がどうなってるのかとか知る手だてはないのかなあ?」 何気なしに言った一言だった。 「えっ? なんで?」 湯島がティーカップを持っていた手を止めてすごい顔でこちらを見たのだ。 「や、……だって気になるし」 「気にしなくていい。そんなものは。あとは他人事でいいと思うよ」 「え、でも私は一応関わってるわけだし……」 「ダメだ。考えなくていい。美砂はこれからの事だけを考えたらいいんだよ」 えらく硬い声音で諭されたのだった。 湯島が珍しい態度だ。 「どうしてそう思うの?」 「……巷ではなんとでも書いたり言ったりするやついるだろ? そんなのに傷ついたりしなくていいから……何も今は知らなくていいんだ。美砂は、気にしなくていい」 「それって……テレビとかネット?」 そうえば、湯島はこの家でテレビもつけなかった。二人でいる時、常になんの雑音もなくて。以前はそんなこと無かったと思うのだが、やはり気にしてくれてるんだろうか? 「……ひょっとして、私のためにテレビとか遠慮してた?」 「……君との時間にテレビは要らない」 「ふーん……。でも見ちゃうかも……」 途端、ギョッとする彼の顔に美砂は悟った。 ―――ああ。 きっと、何か色々と言われてるんだ? 私の事だろうか? それとも景子さんの事?
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