Capitolo 13

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「ねえ、それってどんなふうに報道されてるの? 知りたい」 美砂はじっと見つめて彼の返事を待った。 「はー……。美砂はきっとここで隠したって自分で調べるんだろうな……。少しだけ言うけど……山口晶さんが殺害されてその真相はまだ誰も分かってない。だから同情票が彼女にいってるって感じだよ」 「そんな……」 美砂はソファに腰を下ろした。湯島は淹れたてのコーヒーを持ってその横に座った。 「仕方ないよ。まだこれからだ。刑事さんも調べてくれてるんだろう? お金のことや証拠も集めてから裁判って流れになるから……半年はかかるだろうな」 「裁判に半年も準備期間がいるの?」 「うん、大体早くて数ヶ月はかかるよ。相手の亡くなられた晶さんのご両親だって黙ってないだろう」 そうなのか……。 「それに、きっとこのことは暫く騒がれることになる。興味本位で調べられたりするだろうし。何を言われるか分からないから。美砂はやれる事はやったんだからあとは……」 なにもしなくていい。 そう、湯島は言った。 本当にそれでいいんだろうか? 今更、本当に今更だけど罪悪感が押し寄せて……自分が救われたいからなのか、この事件と向き合わないといけないんじゃなかろうかという気持ちになる。 「……美砂の考えてることは分かるよ。でも健さんが最期に残したメッセージ忘れないで」 そう言って心配そうに彼は手を握ってくれた。そのぬくもりを感じると、安心する。 すっと、自然に全てを預けたくなる。 「どうしたら一番いいのかな……」 美砂は唇を噛んだ。 「君が幸せになること。したいことをして自分を持って生きること、だと思う」 美砂は頷いた。 やっぱり全てを受け止めるにはもう少し心の整理と時間がかかりそうだ。 よくよく考えると、ひょっとして両親にも迷惑がかかるかもしれない。あの住宅内で不穏な噂をたてられたら……。 「私……引っ越そうかな。アパート借りて住むことにする……親に迷惑かけたくないから」 「……じゃあ、提案なんだけど」 そう言って、湯島はひとつの鍵を出した。 「一緒に住もう」 「え?」 「今日からでもいい。ずっと考えてたんだ。結婚を前提に同棲はだめかな? そして近い内に俺の両親にも会って欲しい」 まさか この展開でくるとは……。 引くどころかグイグイじゃないか。
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