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そうして俺たちは、陣野さんを説得するのではなく、脅迫するために、彼の身辺調査を始めた。
それから浮気相手である習志野茜にたどり着くまで、そう時間はかからなかった。
彼女は俺のしょうもないハッタリを真に受け、あっさりと陣野さんとの関係について白状した。
そうしてその証拠を今、俺は陣野さんに突き付けようとしている。
「そうか。話したのか、彼女は……」
小さく呟いた陣野さんの表情は、彼が全面的にではないにしろ、俺たちに手を貸してくれるであろう、ということを俺に確信させた。
佐竹譲を出し抜くための用意は整いつつある。
俺は今から、天敵を打倒しなければいけない。
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