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胃袋の中に肉の良質な部分やホルモンをぎっしりと詰め込み、一番太い骨の周囲に脂肪を巻いて、その上から薄い肉で包んで美味しそうに見せ、2種類を作った。
それらを持参してゼウスの所へ行って見せ
「お好きな方をお取り下さい。そちらを人からの捧げ物と決めましょう」
と言い、当然胃袋よりも美味しそうな骨付き肉を選んだゼウスは、プロメテウスの罠にはまってしまう。
ゼウスは後から食べてそれを知り、プロメテウスの人々への愛が、自らへの忠誠心を上回っていると察知した。
「プロメテウスめ………有能ではあるが、私を裏切ってまで人の生活を取るとは……どうしてくれようか?」
最高神ゼウスは、怒って人間から火を取り上げた。
仕方なく生肉や生魚ばかり食していた人々は、肉や魚にある菌などで、しばしば病気になり苦しんだ。
プロメテウスはその都度治してやっていたが、このまま生の物ばかり食べていては、人々がいつかもっと苦しい思いをすると考えた。
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