eleventh chapter

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「克実、今ちょっといい?あのね…悠衣が克実と話したいって…うん」  愛実が心配そうに俺にスマホを差し出すので 「何も心配いらない。一緒に聞くか?」  とスピーカーにしてやる。 「こんにちは、皆藤です」 ‘皆藤さん、2日ぶりですか…こんにちは。何か?’ 「先ほど愛実の元旦那の…愛実あれ名前は?」 「西林大志」 ‘はっ?愛実会ったのか?’ 「落ち着いて下さい。ちょっと気になったのでお電話しました」  克実に昨日から先ほどまでのことを説明する。 「彼の言動からまた来るかどうかが、彼のことを全く知らない俺には判断出来なくてお電話しました。来る可能性があるなら愛実はここにいない方がいい」 ‘愛実、何もされてないんだな?’ 「それは大丈夫…なんだか克実と悠衣とが全く同じなんだけど…」 「‘当たり前’」 ‘皆藤さん、今日はそこに?’ 「はい、今日明日の予定です」 ‘その間、西林が来ないか注意しておいて下さい。月曜はこっちに泊まらせます’ 「うちでも大歓迎ですが?」 ‘…’ 「では、愛実に決めてもらうということで…とにかく愛実が一人で対処しなくていいようにと思い連絡しました。俺も出来るだけ一緒にいます…ふっ…一緒にいたいだけなんですけどね」 ‘…連絡には感謝します。皆藤さん、愛実のペースだけは崩さないでやって欲しい。お願いします’ 「約束しますよ」  
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