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どうしてやるかな…この腕の中の可愛い生き物を。照れたら‘ですます’、大きな猫目を揺らし真っ赤になり体温を上昇させている。可愛いくないはずがない。
「うーん、どうするかな…」
膝の上の愛実を片腕で支え見つめたまま、片手で額から髪を撫でる。
「…なにが?」
「うーん、ちょっと待ってて愛実…俺いま思案中」
「俺様には吐き出していいんだ…だったんじゃないの?私には無理?」
「ぶはっ…俺様とは言ってない…ぉっと、笑って落としちまうところだぞ…」
俺が笑いを我慢できず大きく揺れた愛実の体を両腕で抱え直し引き起こす。俺を跨いで座らせると、また彼女は恥ずかしそうに耳まで赤くする。
「そうだな…俺も愛実に何でも言えるんだが…俺にも怖いことはある」
「俺様悠衣の怖いものって…なんだろ?興味あるね」
「その俺様ってのは…何とかならないのか?」
「嫌なの?私は…」
愛実は言葉を区切り俯くと、俺の胸にトンと額をつけ囁いた。
「私は…俺様の悠衣も優しい悠衣も…悠衣だから好きだよ」
「はあぁ…愛実、降参だ…今の愛実に思案は強制終了させられた」
俺は彼女のトップスの裾から手を入れ彼女の背中をそっと撫でる。
「愛実だ…愛実…こうして愛実に触れたい…体温を感じたい」
「…うん…私も…」
「触れることへの拒否…拒絶が怖かった…」
「ふふっ、良く言えました…だね?うふふ」
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