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悠衣の選んでくれたドレスは純白で…とてもシンプルなシルエットだが胸元は深く、ハリウッド女優並みの深さにカットされている。しかしそのV幅が狭いため海外で知らない人と悠衣がいるだけの空間なら…素敵ね。
フォトウェディングと言ってプールサイドに行くと、待っていたカメラマンとヘアなどのスタイリングをしてくれたスタッフたちが、私たちに指示を出し小物を持たせドレスを整える。
「キスしてって…もう何回言われた?」
「嬉しいだけだが?」
私たちは何回目かにキスしてと言われた時に鼻先を合わせ、こそっと話していた。このとき撮られた1枚が私と悠衣が後にベストショットと言う1枚となる。
悠衣がポケットから2つのリングの入った箱を出し、まずは悠衣から私へ、そして私から悠衣へ互いの左手薬指へとリングを通す。結婚式ではない。私たちの好きなタイミングで自由に動ける。これでいい。
「ありがとう、悠衣。計画してくれて嬉しい」
「喜んでくれたなら何よりだ」
彼が私を引き寄せ額にキスすると
「おめでとう‼️間に合ったわっ…愛実ちゃん綺麗ね」
「綺麗だな…二人ともおめでとう」
「えっ…お義父さん、お義母さん…」
「はぁーっ?何でいんだよ?」
悠衣もびっくりだ。
「悠衣はまだまだ甘いのよ。シンガポールマレーシアは私たちの庭みたいなものよ。Diamante Kaiに荷物を送ったでしょ?それでピンときたわ。あなたたちと食事した翌日からシンガポールのホテルに泊まって店からの連絡を待っていたの。そしたら今日取りに来たって」
「それだけじゃ、ここまではわからないだろ?」
もっともな質問だと思うよ、悠衣。
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