キラキラパァツ専門店へようこそ

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「こっち、ということはパァツの原料をいただけると……お客様、見たところ若そうですがよろしいのでしょうか」  若そうって。あまり店主と差はないと思うけど。 「かまいません。そのかわり調べてほしいことがあります」 「もちろん、そういう取り決めですから」  どうぞおかけに、と促されて椅子に座る。  キラキラパーツは昼間の世界でいう「質入れ」だ。誰もが身体を担保に願いを聞いてもらう。そして願いが叶い、叶った分の人助けをすれば提供した部位は戻ってくるシステムだと闇サイトで見た。  「願いさえ叶ってしまえば昼間のお方も、ましてや暗闇の住人なんて誰も人助けなんかしませんよ」と店主は口角を下げ、「お陰で良いパァツが揃います」と続けた。どうやら噂通りらしい。 「兄を探してくださいますか?」 「なるほど人捜しですか、しかもお兄様」  ううんと唸り、本棚の下の引き出しを開けて小箱を取り出す。 「ではまずお客様の血液をちょうだいしましょう」 「え、でも血液はパーツに利用できないのでは」 「いえいえ、お兄様ですから血を辿ればすぐ――」 「無理です」  店主の言葉を遮る。 「あ、兄とは血が繋がっていないので無理なんです」 「ほう、それは失礼致しました。ではなにかお使いだった品を――」 「それも、ありません」  なんと、と店主は黙ってしまう。しかしすぐににやりと口角をあげてテーブルの上に乗り出してきた。
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