断末魔

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目が覚めると、そこは暗闇の中だった。 ぱちくり。何度か目を閉じて、開ける。変わらず世界は真っ暗なままだ。 はて。どういうこと? 確か、朝メシを食って、それから……記憶が曖昧だ。おそらく、すぐに眠ってしまったらしい。 いや、だとしても。真っ暗な空間にいるというのは、妙だ。家にいたことは確かなんだが。 とりあえず、起き上がる。それから、空間に手を伸ばす。壁だ。すぐに壁に触れることができた。どうやら、この暗黒空間は狭いようだ。 「アニキ」 近くから声が聞こえた。この声は。 「弟よ。いたのか」 「うん。それよりアニキ、ここは一体」 どうやら弟も知らないようだ。
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