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話が脱線したじゃねぇかと京助は少し顔を顰め、そのままぽかんと半開きになった怜の唇を自分のそれで激しく塞ぐ。 「・・・っん・・・んぅ―――――っ、ハ・・・ぁ・・ん・・・」 唐突なそのくちづけに驚き、怜が呼吸を乱す。それでも京助は気にすることなく味わうように怜の口腔内を掻き回すように舌を蠢かせ貪った。 抱えられているから立っていられない・・ということはなかったけれど、それでも全身から力が抜け落ち、そのまま転げ落ちそうな感覚を覚えた怜は無意識に縋るものを探し、京助の太い頸に両手を回ししがみ付く。怜を抱く腕に力が籠り、その身がふわりと宙に浮き上がる。京助が立ち上がり、そしてくちづけを解くことなく歩きだし応接セットのソファに怜の体を横たえた。 一際深く口づけて、音を鳴らしてそれを解いた京助が、「そろそろか・・・」と呟くのと同時に、ドアのむこうから京助を呼ぶ耀の声が聞こえてきた。 「―――――父さん、いる~?」 キィ・・ドアの開く音がして、「―――あ、いた。・・・・ハイ、1万円」と上機嫌な耀が京助の顔の前に両掌を上にして差し出す。 「・・・ぼったくりかよ。――――――ほら、ちゃんとエスコートして楽しませて来いよ?」 「サンキュー父さん♪・・・みんな帰ったみたいだけど・・・?怜兄ちゃんは?いないの?」 「・・ん?その辺のどっかにいんだろ。――――真人君待たせてるんだろ?早く行ってやれ」 「うん!じゃーね~」 「おう」 パーテーションで仕切られた応接コーナー。しかも社長室のドア付近からは背もたれが邪魔をして、横になっている状態の怜の姿が見えることはない。何の疑問も持たず耀がスキップでもしそうな勢いで部屋を後にして、それを見送った京助が怜の傍まで近づいて来た。 「―――――もう気付いてると思うけど・・・。俺、スイッチ入っちゃってるから」 ニヤリと笑った京助の表情に凄まじい雄の色気が浮かび、そんな顔で見つめられた瞬間、怜の体の奥深くが条件反射のように疼き出す。 目の周りを朱く染めてうろうろと視線を泳がせ始めた怜の羞恥と期待が入り混じる可愛らしい態度に京助がふ、と満足気に小さく笑い、こくりと唾を飲み込む艶かしい喉元に嚙み付くように唇を寄せた。 「―――ぁ・・・待っ、て、きょーさ・・んっ――――汗・・ッ」 「・・・いい。汗でもなんでも、お前から出るもんなら全部俺のだ」
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