苦くて甘い

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 結城さんの言葉に、俺の顔に熱が上がる。きっと真っ赤だ。  結城さんはそのふたつを枕元に置くと、ぼけっとしている俺をベッドに押し倒した。 「あ……」 「なぎさ君がお風呂に行ってる間に、カフェには連絡を入れておいたよ。映画を一緒に観ていたらなぎさ君は寝ちゃったって。だから、今日は泊まっていくって。ふふ、嘘を吐いちゃった」 「そ、そうですか」 「これから、こんなことをするなんて言えないもんね」 「あの、結城さん……」 「今日は寝かせないよ」  不意にくちづけられて心臓が跳ねる。さっきしたやつよりも激しさを含んだキス。いろんなキスが出来るんだな、結城さん。大人だな。  くちびるを合わせながら、結城さんは俺が身に着けていた衣類を全部脱がした。それから、露わになった身体に舌を這わす。恥ずかしい。くすぐったい。気持ち良い。いろんな感覚に襲われて、俺の息は自然に上がっていた。 「は……ふ、っ……」 「なぎさ君、お肌つやつやだね。若いなぁ」 「そんなこと、別に……」 「可愛い」  結城さんは自分の指にローションをつけて、俺の後ろに触れた。最初は小刻みに入れたり抜いたりして、それからするりと中に入ったのが分かった。 「ん……」 「柔らかい。自分でした?」 「……さっき、お風呂で」 「そっか。それじゃ、二本入るかな?」 「え?」  一旦抜いてから、結城さんは右手の中指と薬指をローションで濡らす。そして、たっぷり濡れたそれを俺の中に入れた。
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