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「えっ?」
このメールを呼んだ弓子は絶句した。
「タンゴちゃんってまさか?!」
・・・・・・
・・・・・・
弓子の愛猫のタンゴが行方不明になって、数年が経った。
弓子が女子高を卒業した直後に、タンゴは弓子の家から姿を消したのだ。
「本当に・・・タンゴは何処に行ったのかしら・・・?」
近所に『迷い猫探してます』の張り紙をいっぱいした。
ネットのSNSでも情報を募った。
黒猫のタンゴの行方を探す手段は全て尽くしたが、何年も何年も一向に手掛かりは掴めずに弓子は半ば諦めていた。
「タンゴちゃんはもうこの世に居ないんだ・・・
きっと何処かで事故に遭ったか、病気で・・・
じゃなくて、タンゴちゃんは誰かに拾われて幸せに暮らしてるんだわ。きっとそうだわ。」
弓子は次第に、黒猫のタンゴの事を忘れて大学のキャンパスライフを満喫していた。
今日は、求職先の内定通知の日。
「この前の面接は失敗したなあ。まさか、あんな質問を受けるとは想定外だったわ。
メールで合否結果を通知すると、会社側が言ってたけど・・・」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
弓子は、机の上のスマホの着信しているのき気付きメールを開いた。
「来た!」
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ・・・
・・・・・・
・・・・・・
そして、その内容のメールが届いたのだった。
「タンゴちゃん・・・タンゴちゃん!!
はっ!!タンゴちゃん!!」
弓子は埃を被った写真立てに弓子と黒猫のタンゴのツーショット写真が目に入った。
「タンゴちゃん・・・何処に居るの?」
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